
【全体】
有効求人倍率:1.17(前年同月:1.23)
新規有効求人倍率:2.11(前年同月:2.18)
【パートタイムを除く常用(契約・派遣など)】
有効求人倍率:1.11(前年同月:1.16)
新規有効求人倍率:1.95(前年同月:2.01)
厚生労働省が発表した2026年5月の雇用統計によると、全国の有効求人倍率は1.17倍となり、前月から0.01ポイント低下しました。一方、新規求人倍率は2.11倍と前月と同水準を維持しています。有効求人倍率はわずかに低下したものの、依然として1倍を超える状況が続いており、企業は採用を継続しながらも、より効率的な人材確保を意識する局面にあるといえます。
本記事では、東京都・埼玉県の有効求人倍率や常用雇用の動向をもとに、現在の採用市場について解説します。
東京・埼玉の有効求人倍率の状況
| 地域 | 有効求人倍率(2026年5月) | 前年同月比 | 前月比(2026年4月) |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 1.05倍 | -0.06ポイント | -0.03ポイント |
| 埼玉県 | 1.11倍 | -0.09ポイント | ±0.00ポイント |
2026年5月の有効求人倍率は、東京都が1.05倍、埼玉県が1.11倍となりました。
東京都は前年同月比で0.06ポイント低下し、前月比でも0.03ポイント低下しました。一方、埼玉県は前年同月比で0.09ポイント低下したものの、前月比では横ばいとなっています。
両地域とも有効求人倍率は1倍を上回っており、人材を求める企業は依然として多い状況です。東京都では前月からやや低下した一方、埼玉県は前月と同水準を維持しており、首都圏の採用市場にも地域ごとの違いが見られる結果となりました。
常用雇用・新規求人倍率の動向
パートタイムを除く常用雇用における有効求人倍率は1.11倍(前年同月:1.16倍)、新規求人倍率は1.95倍(前年同月:2.01倍)となりました。
いずれも前年同月を下回っており、正社員や契約社員などの常用雇用における採用需要は、前年と比較するとやや落ち着いた状況が続いています。
一方、全国の新規求人倍率は2.11倍と前月から横ばいでした。有効求人倍率はわずかに低下したものの、新規求人倍率は維持されており、新たな採用活動を急速に縮小する動きは見られません。
ただし、新規求人数は前年同月を下回っており、企業全体では採用計画を見直す動きも続いています。
求人倍率から見る採用市場の変化
2026年5月の雇用統計では、全国の有効求人倍率がわずかに低下した一方で、地域ごとに異なる動きが見られました。東京都では前月から低下したのに対し、埼玉県は前月と同水準を維持しており、首都圏でも採用市場の動向には違いが表れています。
また、前年同月と比較すると東京都・埼玉県ともに有効求人倍率は低下しており、企業では採用人数の拡大よりも、必要な人材を効率よく確保することを重視する動きもうかがえます。
一方で、有効求人倍率は依然として1倍を超えており、人材不足が解消されたわけではありません。東京都では採用需要にやや落ち着きが見られたものの、埼玉県では前月と同水準を維持しており、県内企業を取り巻く採用環境は大きく変わっていないと考えられます。
そのため、「求人倍率が下がったから採用しやすくなった」と判断するのではなく、引き続き求人内容や採用手法を見直しながら、自社の魅力を継続的に発信していくことが重要です。採用市場の変化を待つのではなく、自社から積極的に求職者へアプローチする姿勢が求められるでしょう。
求職者側の動きと企業への影響
有効求人倍率は引き続き1倍を超えており、求職者が応募先を選べる環境に大きな変化はありません。そのため、給与や休日といった条件だけでなく、職場の雰囲気や教育体制、働きやすさなども比較しながら、自分に合った職場を慎重に選ぶ傾向が続いています。
一方で、有効求人倍率はわずかに低下したものの、新規求人倍率は前月と同水準を維持しており、企業の採用意欲が急激に落ち込んでいる状況ではありません。しかし、新規求人数は前年同月を下回っていることから、求人を掲載するだけで応募が集まる状況ではなくなっています。
こうした状況では、仕事内容や一日の流れ、入社後の教育体制、職場の雰囲気などを具体的に伝えることで、自社で働くイメージを持ってもらいやすくなります。求人票や採用ページの内容を定期的に見直し、他社との差別化を図ることが重要です。
企業が取り組みたい人材確保のポイント
このような採用環境では、応募数を増やすことだけを目的とするのではなく、採用の質を高める視点が重要になります。
有効求人倍率は依然として高い水準を維持しているため、まずは自社が本当に必要とする人材像を整理し、それに合わせて求人内容や募集条件、訴求ポイントを見直すことが効果的です。また、応募から面接、採用までの選考スピードを改善することも、優秀な人材の確保につながります。
特に埼玉県では東京都との人材獲得競争が続いているため、市場動向を踏まえながら、自社の強みを明確に打ち出した採用活動が求められるでしょう。
人材紹介・派遣会社を活用するメリット
有効求人倍率は前年を下回ったものの、依然として人材不足は続いています。そのため、自社での採用活動に加え、人材紹介会社や派遣会社を活用する企業も増えています。
人材紹介・派遣会社を活用するメリットの一つは、豊富な人材データベースを活用したマッチングです。企業の求めるスキルや経験に応じて候補者を紹介できるため、採用活動の効率化やミスマッチの防止につながります。
また、募集から選考までの採用業務をサポートしてもらえるため、採用担当者の負担軽減や採用までの時間短縮も期待できます。専門職や有資格者など、自社だけでは採用が難しい人材の確保に役立つケースも少なくありません。
さらに、派遣や紹介予定派遣を活用することで、人員計画や業務量に応じた柔軟な人材確保が可能になります。実際の就業状況を確認したうえで直接雇用を検討できるため、採用リスクの軽減にもつながります。
採用市場が変化するなかで、自社だけで人材確保を進めるのではなく、人材サービス会社の持つノウハウや市場情報を活用しながら、状況に応じた採用戦略を検討することも有効な選択肢の一つといえるでしょう。
まとめ
2026年5月の雇用統計では、全国の有効求人倍率は1.17倍と前月からわずかに低下しました。一方、新規求人倍率は前月と同水準を維持しており、採用市場が大きく変化したわけではありません。
東京都では有効求人倍率が前月から低下した一方、埼玉県は横ばいとなるなど、地域によって採用市場の動きに違いも見られました。しかし、いずれの地域も有効求人倍率は1倍を超えており、人材確保が容易になったとは言えない状況です。
こうした環境では、市場全体の動向だけでなく、自社が採用を行う地域や職種の状況も踏まえながら採用戦略を見直すことが重要です。求人票や採用ページの改善、人材紹介会社や派遣会社の活用など、複数の手法を組み合わせることで、より効果的な採用活動につながるでしょう。
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